定期預金の広告には、ちょっとだけ気をつけろ

 最近の新聞広告を見ていてびっくりしてしまいました。
 ある外国銀行日本支店の外貨定期預金のキャンペーン広告です。


「○○外貨ドル年利 1ヵ月 12%」
とあります。
 紙面では、「1ヵ月」という小さい文字の横に、大きな文字で「12%」と出ています。これを見た人は、どう思うでしょうか。普通、
「1ヵ月で12%の利息がつく」
 と思うでしょう。これは
「年利で12%、1ヵ月当たり1%」
 のことです。
 それでも、年利12%になるならすごいじゃないか、と思うでしょうか。広告の中で
「キャンペーン期間○月○日~○月○日」(1ヵ月間と書いてないが、実質1ヵ月間)
とあります。それで解釈すると、
「1ヵ月の間だけ1%の金利がつく」
 という意味のようです。
 満期期間が書いてないので、2ヵ月目からは通常金利に戻る、そう読めます。それでも1ヵ月だけ利息が1%つくなら、100万円が1ヵ月で1万円(税金でさらに20%引かれる)でOKとすべしか・・・。

 外貨預金については、こういう広告表示は、すでに数年前に流行ったものです。今さら、こういうコメントを書くこと自体すたれていたものですが、「まだこういう表示をしているのか」と驚いてしまいました。金融商品取引法上、さすがに下のほうに小さい文字で利息の計算具体例を示しています。だったら、最初から誤解させないように正しい金利表示をしたほうがよほど親切なのにと思います。

 また、円定期預金の広告にも誤りが見られます。別の銀行ですが、
「5年半年複利型 年1.5%(税引後年平均利回り 1.242%)」
 とあり、300万円預け入れた場合の計算例が載っています。丁寧に利息の計算例を載せてくれてありがたいのですが、正しく表示されていません。この金利は、半年複利型なので、半年ごとに複利計算されなければならないのです。

 計算が細かくなるので省きますが、半年複利とは、半年ごとに元金に利息が重なっていく「半年ごと雪だるま式利息」です。実際に載っている計算例は「1年ごと雪だるま式利息」です。掲載には、「年平均利回りに年数を乗じた単純計算です」と断り書きがしてありますので、銀行側もわかっているはずです。どっちが得かといえば、半年複利型です。実際には、掲載された計算例より多くもらえるので、騙されたというより、得した気分になるかもしれません。でも、正しい計算事例が載っていないと、大丈夫なのかなあ、と思ったりしてきます。

 まあまあ、あんまり細かいこと言わないで、預ける金額が多ければ利息も多いのだから、計算上の少しくらいの誤差は気にしないさ・・・、と言うなら、それまでです。

 それにしても、キャンペーン期間中に○○万円以上預け入れると、「□□円商品券プレゼント」とか、「△△の動物ぬいぐるみプレゼント」とか・・・、もう、そういうのは、やめようよ、それよりも分かりやすい広告で、少しでも有利な金利を付けて、と言いたくなります。

2009.03.01

 

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