【変額終身保険 C商品】コストも運用のうちか

■保険と資産づくりは別 

「生命保険で資産づくり」― 変額保険でのキャッチフレーズです。でも、やはり保障は保障、運用は運用で留意しなければならないところがあります。

 

変額保険としては、この商品は、これといった特徴がある保険ではありません。保険料払込期間が保険期間となります。保険期間満了時には満期保険金が支払われます。これを一時金または確定年金で受け取ることができます。また、契約日から10年経過すると、終身保険に変更することが可能です。

 

■特別勘定の運用コストはバカにならない

死亡保険金額(高度障害保険金額)は最低保障がありますが、満期保険金額は他の変額保険同様、特別勘定の運用実績により変わってきます。

 

特別勘定は6種類(安定成長バランス型、積極運用バランス型、日本株式プラス型、外国株式プラス型、世界債券プラス型、金融市場型)から自由に選択でき、組み合わせも可能です。注意したいのは、各特別勘定は投資信託ですから1つのファンドを選ぶごとにコスト(信託報酬)がかかります。たとえば、日本株式プラス型と外国株式プラス型の2つのファンドを選択すると、2%近くのコストがかかります。

 

保険なのに運用効率はどうか?

契約例をみると、30歳男性で30年の保険期間(=保険料払込期間)で、毎月の保険料が20,000円です。30年(60歳時)で払込保険料累計720万円、5%運用の場合、満期保険金(払戻金)は1,212万円です。運用効率がよいように思えますが、上記のとおり2つのファンドを選択するとファンド等のコストを差し引いて926万円(3.5%運用の場合と同等)になってしまいます。もちろん、保険ですから保障機能を考慮しなければなりませんが、保険にあまり運用面の効果を期待しないのが賢明です。

 

特別勘定はバランス型2種類と資産別型4種類です。設定来の成績では、外国株式プラス型が18.34%、積極運用バランス型が9.84%、日本株式プラス型が7.98%、安定成長バランス型7.09%の順となっています。

 

運用コストを考えて2ファンドの選択とすれば外国株式プラス型と日本株式プラス型との組み合わせ、あるいは積極運用バランス型1本となるでしょうか。

 

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【契約概要】

●契約年齢範囲

0歳~70

●保険期間

10年~30年(5年きざみ)、50歳~80歳(5歳きざみ)

●保険料払込期間

保険期間と同一

●保険料払込方法

年払・半年払・月払

●保険金額

最低保険金額 : 200万円

最高保険金額 : 7億円

●保険料例

30歳 : 21,400

35歳 : 21,890

40歳 : 22,690

45歳 : 23,980

50歳   : 26,020

 

○ユニットプライス

安定成長バランス型 : 107.08

積極運用バランス型 : 109.83

日本株式プラス型   : 107.97

外国株式プラス型   : 118.33

世界債券プラス型   : 105.40

金融市場型          : 98.91

 

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