■Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型で運用が変わる
この商品でⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型とあるのは、それぞれ年金受取総額の105%、110%、115%が保証されるということです。たとえば、最初に一括で1,000万円を払い込むとします(以下、この前提)。Ⅰ型では年105万円で10年(計1,050万円)の受取総額が保証されるということです。同様にⅡ型は1,100万円、Ⅲ型は1,150万円の保証となります。
保険である以上、この据置期間中に死亡した場合は最低1,000万円(災害死亡の場合は10%上乗せ)が保証されます。また変額年金なので、特別勘定の運用が良ければ良いなりに、悪ければ悪いなりに年金原資は減りますが、すでに説明したように、上記3つの保証額があるので安心(?)です。
■一時払いのメリットは何か
ところで、最低死亡保障1,000万円というのは、ありがたいことでしょうか。定期保険のように、貯蓄もなくまだ数万円しか払い込んでいないうちに一家の主人が死亡した場合などは本当にありがたいでしょう。でも現金で一括で払い込むということは預金するのと同じことですから、1,000万円はいざとなればすぐ引き出せます。ということは、この商品のメリットは死亡保障にはなく、据置期間が過ぎたらいくら年金として増えているか、ということです。
■特別勘定はバランス型で運用
特別勘定で運用するファンドは、資産の組入比率により「バランス20」、「バランス35」、「バランス50」の3つに分かれており、次のようにファンドを選択できます。
Ⅰ型・・・「バランス20」
Ⅱ型・・・「バランス20」「バランス35」
Ⅲ型・・・「バランス20」「バランス35」「バランス50」
20、35、50.という数字は、ファンドに組み込まれる株式の割合(%)です。
Ⅲ型なら選択肢が広がり、保証額も1,150万円なので、「これで、安心」と思うでしょうか。
「バランス20」の過去10年間の平均投資収益率は1.21%、「バランス35」は0.97%、「バランス50」は0.67%(当ファンドと同じコストを差し引いたもの)。「これじゃ、やっぱり保証額があってよかったということか」。保証額以上の受け取りは難しいということでしょう。
■保障として考えるか、運用として考えるか
あとは、1,150万円の保証額は金額としてどうなのかという問題です。最初に3%(30万円)引かれて、毎年積立額に対してほぼ2.6%のコストがかかり、これが20年(積立額が同じとして2.6%×20年=52%)引かれます。年金受取中も特別勘定で残高を運用する選択もありますが、これにもちゃんとコストがかかります。
死亡保障も預金でカバーできるし、年金もコストを考えたらトントンかどうか、うまく行けば運用で年金受取が増えるかもと思う人は、申し込んでからそれなりの運用益を出すつもりで購入したい商品です。
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【契約概要】
【年金額】
【ユニットプライス】2011.08.30
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