■元本保証はないのが当たり前だけど
変額個人年金保険で、元本保証型というものが出てくる中で、この商品は元本保証はなく、運用次第で死亡保障、年金原資が変わってきます。そもそも、変額個人年金というのは、特別勘定の運用次第で積立金額が変わる年金保険であり、運用は投資信託等で運用するのだから、元本保証がある方がおかしいのです。
■10%ボーナスは親切か
この商品は面白いところがあります。あらかじめ運用額の目標値(元本の110%、120%、130%、140%、150%)を設定し、目標値に達すればその達成額、達成しなくても10%加算してくれます。また元本を下回っても、基本保険額の10%を上乗せしてくれます。また一定水準を下回ると自動的に安定運用に切り替え、これ以上は下げないように「避難」させてくれます。
「親切な商品だ」と思うでしょうか? 確かに「最大10%のボーナス」は大きな魅力でしょう。たとえば当初1,000万円契約して運用不調で900万円になったとしても、10%上乗せしてくれますから1,000万円に回復します。
■好調突っ走れない制約
あとは目標値、たとえば110%、運用好調で1,200万円に達したら、このまま「突っ走れ!」という感じで運用額を増やしていけば(?)いいはずです。1,200万円、1,300万円・・・と。ところが、よく読むと、契約1年後に目標値に達したら、運用はストップ、このあといくら特別勘定の運用が良くても運用は打ちきりで、その金額が死亡保険、年金原資になり、運用の恩恵にあずかれないわけです。
「ある意味元本保証といえるし、目標達成後に運用が悪くて落ちても、その額は保障される」と思えれば、何も言うことはありません。「下落しても10%保証する代わりに、上昇しても打ち切り」というわけです。逆に運用で元本より10%以上落ちたら、元本割れです。変額個人年金というのは、もともとそういうものですから最初に理解しておきましょう。
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【契約概要】
契約年齢:20歳~85歳
最低保険料(契約時):100万円~4億5,000万円(1,000円単位)
積立期間 :5年
死亡保険金額:死亡保険金額+死亡日の基本保険金額と同額
契約初期費用:一時払保険料に対して4.0%
保険関係費用(保険契約管理費):基本保険金額に対して年率2.3%
年金管理費 :支払年金年額に対して1.0%
<ユニット・プライス>
FG新興国重視型20 : 95.28
FGグローバル型25 : 94.58
FG新興国債券 : 98.69
FG新興国株式 : 86.95