保険4.法人保険の契約

相談者のプロフィール

中小企業オーナー会社に転職した経理担当のDさん。この会社の社長は、法人契約で平準定期保険に加入している。(84満期、無配当)。加入年齢 54。保険金2億円。保険期間 30。年払い保険料240万円。被保険者、社長。受取人、法人。

相談事例

転職早々に作成する今年度決算資料について、資産計上する前払保険料の数字と、損金計上すべき保険料の数字について、適切な経理処理の仕方を教えてください。なお、今決算期は保険契約加入後20年目で、税務上、前期まで決算資料は適正に処理されています。また、万が一、社長が死亡した時の処理はどうすればよいでしょうか。

FPの回答

FPとして、保険契約についてその経理処理のアドバイスまで求められることも出てくるでしょう。Dさんの会社の社長が加入している保険契約は、長期平準定期保険に該当します。

長期平準定期保険
次の条件2つとも当てはまる保険契約です。

(契約年齢+保険期間)> 70 、かつ、 (契約年齢+保険期間×2)>105


 


経理処理

期間

経理処理

勘定科目

当初6
の期間

当期に支払った
保険料

1/2を資産計上

前払保険料

1/2を損金算入

支払保険料

残り4
の期間

当期に支払った
保険料

損金算入

支払保険料

資産計上されて
いる前払保険料

残り期間で均等に
取り崩し、損金算入

支払保険料

  

経理処理の説明・・・54歳+30= 847054歳+30年×2 =114105、したがって、オーナー社長が加入している保険契約は長期平準定期保険です。
1年目~18年目30年×60%)単位:万円 

借方

貸方

保険料

120
前払保険料

120

現金

240

 

19年目以降・・・18年間、資産計上してきた前払保険料1年分を取り崩し、保険料に振替える。

借方

貸方

保険料

420

現金

240
前払保険料

180

                    *前払保険料=120万円×18年÷12年(残り4割の期間)=180万円

前払保険料の処理
1年目から18年目(6割の期間)までの前払保険料の残高・・・120万円×18年=2160万円 ・・・①
19年目から 20年目(4割の期間のうち、今期末)まで保険料を支払った時
2
回分の前払保険料を取り崩す。・・・・・・・・2160万円÷12年×2回=360万円・・・②
今期末の前払保険料の資産残高・・・・・・・21603601800万円(①-②)
今期に損金算入すべき保険料・・・・・240(支払保険料)+180(前払保険料の取崩し分)=420万円

 
社長が死亡した場合の経理処理(今期決算後に死亡の場合)
保険金が支払われた場合2億円) 単位:万円

借方

貸方

現金(死亡保険金)

20,000

前払保険料(取崩分)

  1,800
雑収入(保険料収入)

18,200

 

死亡退職金が遺族に支払われた場合
(役員退職慰労金規定により8,000万円)単位:万円

借方

貸方

退職金

8,000

現金

 8,000

 

コメント

経理処理は、少なくとも簿記3~2級レベルの知識が必要です。法人契約の場合、保険の知識だけでなく、こうした経理知識も同時に尋ねられることがあるでしょう。

 

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