定年時には消えている? 退職金

 60歳以降の賃金が当てにならないことは見てきました。では、退職金はどうか。またいくらもらえるでしょうか。ほとんどのサラリーマンは、退職金をあてにしているし、当てにしているからこそ定年まで頑張っていると言っていいでしょう。しかし、この退職金が思っていた金額ほどもらえない、あるいはほとんどもらえないとなるとどうなのか。今40歳以上の会社員は、入社時に渡された退職金規定には「何年勤めれば退職金はいくらもらえる」と明記されていたはずです。残念ながら、その退職金はもう当てにならないとしたら・・・。

 

 仮に大卒で60歳定年の総合職で退職金として平均額の2500万円が支給されたとします。40歳で住宅購入をした場合、住宅ローン4500万円、借入期間35年、全期間固定金利2%とすると、60歳手前でのローン残高は約2500万円。「(退職金2500万円)マイナス(住宅ローン残高一括返済2500万円)」で、退職金は跡形もなく消えてしまいます。これに大学在学中の子どもが1人でも残っていると、文系の授業料でも年間7080万円かかります。さらに60歳から65歳までの間、毎月の給与が半減した分の補填をしていけば、退職金と貯蓄は跡形もなくなってしまいます。

 

 退職金を一時金でもらうか、年金としてもらうか、どちらが得かは税制上、運用上の損得を考えると、一概には言えません。一括受取の場合は、税制優遇として退職所得控除があるし、年金受取の場合は、運用利回りとしての金利上乗せ分があります。現実的には、7割超の退職者が退職一時金と退職年金の併用としています(2012年「退職金・年金に関する実態調査結果」)。

 

 ここで喚起したいのは、退職金の受け取り方の損得ではありません。退職金の金額が想定通りもらえるかという点にあります。

 

 日本の退職金は、長い間、その退職時の給付額が会社によって保証されていました。入社時に退職給与規定に何年間勤務すれば2500万円と決められていれば、その金額通りに会社は支払いをする義務があったのです。このような退職金給付制度を確定給付年金(DBDefined Benefit Pension Plan)といいます。つまり、「給付」額が確定している退職金制度です。この給付制度では企業の実績が下がった場合でも、この給付額の支払いを保証しなければならないため、企業にとっては大きな債務となり、将来のリスクともなっていました。

(2014.0814)


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