2.老後の生活費はいくら必要か?

●「老後」とはいつからのことをいうか? 

 ライフプランに「平均」とか「一般」とかいう概念はもともとありません。必要なお金は、人によってすべて異なります。ライフプランで可能なのは、あくまで手段として「平均化」し「一般化」することであって、それがすべての人にあてはまるわけではありません。最終的には各個人が個別の解決を導き出すことになります。

 まず、「老後」とはいつからのことをいうのでしょうか。20134月から改正高年齢雇用安定法(以下、改正高齢法)が施行され、本人が希望すれば65歳まで同じ会社で勤務することが可能となりました。60歳で完全リタイアする人もいれば、同一会社とはいえ、60歳からはそれまでの雇用形態・給与体系とは全く違うもとで働き続けることもできます。つまり、65歳まで定年延長といっても、それは、60歳からの「老後」としての働き方であるといっていいでしょう。(老後の働き方については、後に詳述したいと思います。)

もっとも、これはあくまで「定年」ということを考えたうえでのことであって、「60歳」は、まだまだ身体的にも精神的にも現役といっていい人がたくさんいるでしょう。

●老後の生活費は1億円必要か?

 実際に、老後の生活費はいくらかかるのでしょうか。総務省の家計調査(平成24年)では高年齢夫婦の無職世帯では平均収入約22万円、平均支出約265千円、平均収支は毎月45千円の赤字となるそうです。話を単純にするため、同じ年齢の夫婦がともに85歳まで生きる前提で、基本生活費月265千円として60歳からの夫婦2人の基本生活費合計は単純計算で7,950万円(26.5万円×12ヵ月×25年間)かかります。この265千円というのは、特別な贅沢はしない、ごく質素なものといっていいでしょう。

 この基本生活費には趣味や旅行の費用などは含まれていません。例えば、基本生活費のほかに、毎月5万円なにがしかの支出があったとして(趣味・娯楽、行楽、医療費などの臨時出費を考えると現実的な金額です)、単純にこれだけで1,500万円(5万円×12ヵ月×25年)となり、先ほどの7,950万円と合わせると9,450万円です。

 これに、家電や自動車の買換え、住宅の一般的な改修費、ほかに子の結婚費用援助や介護費用などを加えると、老後の生涯支出は1億円を簡単に超えることがわかります。この中で趣味・旅行費、子への結婚資金援助などを切り詰めるか、あるいは一切かけないという生活もあります。先に書きましたように、ライフプランには、平均も一般もなく、したがって一律もなく、あくまで「個別」のプランがあるのみだからです。とはいえ、仮に生活費を切り詰めたとしても、ざっと1億円前後はかかることは察しがつくでしょう。

(2014.03.25)


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