10.サラリーマン家庭の年金危機

 サラリーマンは、基礎年金と呼ばれる国民年金と会社勤めの期間と収入によって受給額が変わる厚生年金の2階建てです。しかも、年金保険料の半分は会社が負担してくれています。この厚生年金保険料には、国民年金保険料の分も同時に負担しているとされています。つまり、厚生年金に加入することで基礎年金にも加入していることになるので、別に国民年金保険料を払う必要はありません。

 

サラリーマン世帯が優遇されているのはこれだけだはありません。会社員(または公務員)の妻は専業主婦である間は(厳密には所得38万円以下)、夫の配偶者として第3号被保険者(個人事業主は第1号被保険者、会社員・公務員は第2号被保険者)と呼ばれ、その期間中は夫の厚生年金保険加入を条件に妻も国民年金に加入していることになるのです。これがいわゆる「第3号被保険者問題」と言われるもので、女性勤務者、個人事業主の妻たちから反発を受けています。同じ女性で妻であっても、配偶者の職業が違うだけで、働かずかつ保険料を払わずとも年金がもらえるというものです。

 

 個人事業主の妻は自分が主婦でいる限り、保険料を払わなければ年金はもらえないし、年金をもらうためには、妻自らが収入を得て保険料を払わなければなりません。働く女性も同様に自分の年金をもらうためには、自分で保険料を払わなければならないのです。この仕組みは、国民皆年金を目指した制度当初の思惑が残っており、第3号被保険者の既得権とも言われています。この制度をなくしてしまうことは、今の第3号被保険者である専業主婦の年金を見放してしまうことになり、難しい問題です。

 

 ここでの注意点は、サラリーマンが夫婦2人で年金をもらえば何とかなる、というこの制度自体も不確実であることです。年金額もそうですが、将来には第3号被保険者である妻の年金もどうなるか分かりません。日本の年金制度についていえば、現在の2階建て(公務員の場合は職域加算分を含めて3階建て)の制度自体が諸外国の制度にならって根本的に変わる可能性もあるのです。

 (2014.09.16)

 

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