死亡保障には基本保険金額が最低保証されていて、その死亡保険金は運用実績に応じて上がっていきます。しかも、一度上がった死亡保険金は下がることはありません。
たとえば、積立金額(一時払い)が基本保険金額の105%から150%の範囲内の5%刻みに達した時、その達した金額が以後の保険金額となります。105%から110%、110%から115%とステップアップしていきます。90歳の契約応当日までそのステップアップ保証は続き、90歳以降はその時点の保障額が上乗せされたまま一生続きます。
ただ、この保障額を支える特別勘定のファンド選択や配分比率は自分で選択することはできません。70歳までと90歳までで、運用する資産の配分比率は決められています。もっとも、保険に入ってさらにその資産の運用まで自分でやれなんて言われたら、たいていの人は面倒くさくて加入もしたくないでしょう。本来、自分で運用するのが変額年金ですが、やはり保険は保険、運用のほうはなるべく簡単にしましょうというところでしょう。
一時払いの払込金で運用する特別勘定は、日本株式、外国株式、外国債券、短期金融資産の組み合わせで、配分比率は毎週見直されます。この4資産を含むグローバルバランス型(バランスファンド)は、運用開始来(2010.07.30)のユニット価格の騰落率がマイナス3%後半。もっとも、マーケットの状況がひどかったので、こればかりは分かりません。これから一気に上昇する(?)かもしれません。
注意すべきは、途中解約した場合です。解約返戻金には、死亡保険のような最低保証はありませんから、成績次第では積立金額よりも増えることもあれば減ることもあります。解約返戻金を年金として受け取るには年金支払以降特約を付加しなければならず、年金管理費として支払金額に対して1%差し引かれます。
毎年、運用コストとして2.6%ずつ引かれることを考えると(10年で26%、20年で52%)、ステップアップ保障の恩恵は薄れてしまいます。150%以上の運用成績が出なければ、一時に払い込むのですから、死亡時の備えとするなら定期預金に入れておいてもなんら変わらなくなってしまいます。
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【契約概要】
・契約年齢範囲
0歳~80歳(満年齢)
・保険期間
終身
・保険料払込方法
一時払のみ
・保険料(契約時)
500万円~5億円(1万円単位)
・諸費用
○ 契約初期費用 一時払保険料に対して5%
○ 保険契約関係費用 特別勘定の資産総額に対して年率2.6%
○ 年金管理費 支払年金額に対して1%
・ユニットプライス
○グローバルバランス型(0歳~70歳) 96.23 (▲3.77%)
○グローバルバランス型(71歳~80歳)98.67 (▲3.95%)