パーソナルファイナンスと資金設計

個人の生活設計や家計上の問題解決の方法に「パーソナルファイナンス」という分析手法があります。当事務所では、この分析手法を用いてお客様の問題をともに考え、解決していきます。

 

以下、その全体の概要とプロセスを簡単に説明していきます。  

 

 

1.パーソナルファイナンスって何?

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パーソナルファイナンスとは、「個人及び家族が自らのライフプランによって『人生の幸福』を実現するために、長期間にわたるさまざまな人生の段階にそって、どのように収入を得て、リスク管理しながら資産形成し、子や孫の世代に継承していくか」をテーマとするファイナンスです。個人の人生も1つのファイナンスであるということです。パーソナルファイナンスの対極にあるのが「コーポレートファイナンス」(企業会計)となります。 

 

家計におけるパーソナルファイナンスの場合、「誕生、成長、自立、成熟、老後、相続」といった長期間にわたる生涯が1つの単位となっています。個人(家族)の目的は、「人生の幸福」の最大化です。人生の幸福は個人(家族)の価値観に基づいていて、その価値観によって表現されるものがライフデザインといえます。

 

2.ライフプランとファイナンシャル・プランの違いって?

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生きがいある人生をどう送るか、その人生をどのように描くかということを「ライフデザイン」といい、ライフデザインを具体化したものが「ライフプラン」です。ライフプランとは、つまり生涯生活設計であり、「生きがい」と「健康」と「経済」を総合的に考えることになります。これに関連させて、経済の分野について特に詳細に計画することを「ファイナンシャル・プランニング」といいます。 

 

(1) 誕生・成長期 

(2) 自立・成熟期 

(3) 老後 

(4) 相続 

 

上記のステージにおいて、就職、結婚、出産、育児、教育、住宅、老後、介護、相続などの各設計(プラン)が必要となります。このようなプランを総合的に「キャッシュフロー表」(将来のお金の流れ)と「個人バランスシート」(現在のお金の状況)に反映して分析していくことをファイナンシャル・プランニングといいます。

 

3.リタイアメントプランのプロセスは?

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リタイアメントプランニングには、次のプロセスがあります。解決プランが完成するまでは、これらのプロセスにおいて何回か見直すことになります。

 

(1) 現状把握(情報収集)

 家族構成、収入状況、公的年金、企業年金、退職時期、再就職、独立、支出状況、貯蓄、住宅、保障、運用状況、資産及び負債の明細、教育、子への資金援助、相続、贈与など。 

 

(2) ライフデザイン 

退職後の生活(再就職・起業・ボランティア・趣味)、生活拠点(夫婦のみ・2世代同居・田舎暮らし)、医療及び介護費用準備、遺産分割など。 

 

(3) 支出・収入 

退職後の日常生活の支出見積・収入見積(公的年金・私的年金)・退職金・一時金収入・雇用継続の項目が挙げられます。 

 

(4) キャッシュフロー分析

キャッシュフロー表を作成し、中長期のお金の流れと収支を把握します。どの時期に収入が増減し、どの時期に支出が重なるか、それにより貯蓄は底をつかないか、住宅購入は可能か、保障額に過不足はないか、定年退職後の資金は十分か、などを分析します。 

 

(5) 個人バランスシート分析 

キャッシュフロー表と同時に、個人(家計)バランスシートを作成します。 キャッシュフロー表がお金の流れを見るのに対して、個人バランスシートはお金の現在状況、つまり資産と負債の状況を把握しリスク分析します。 

 

(6) 解決プラン 

キャッシュフロー表と個人バランスシートを分析し、問題点や課題を発見します。 

l  運用の見直し、保障の見直し、ローンの見直し、住宅以外の資産(車、豪華家財、奢侈

品など)の売却。 

キャッシュフローのマイナスが解決しない場合は、以下の点について再度検討します。 

l  定年後再就職、配偶者のパート、支出の見直し、子への資金援助見直し、相続設計など。 

 

(7) キャッシュフロー表と個人バランスシートの見直し 

上記分析の結果、キャッシュフロー表、個人バランスシートを改めて作成して見直し、さらに解決プランを作成します。 このプロセスを繰り返します。 

 

4.キャッシュフロー分析

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キャッシュフロー表とは、現状の家計分析から将来30年~40年の収支と資産残高を見据えたお金の流れを現したものです。

 

それをもとに家計を、年金・保険・住宅・教育・医療・ローン・相続・投資など、あらゆる面から分析し、対策を行います。

 

これにより、資産設計(老後資金・住宅資金・教育資金などの運用目標額の設計)が達成しやすくなります。

 

5.個人バランスシート分析

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一定時点における個人(家計)の資産と負債の状況を現したものを個人(家計)バランスシートと言います 

 

キャッシュフロー表では年次ごとの収支は把握できますが、資産・負債の状況を把握することは難しいものです。不動産や株式などを取得していて、評価損益が出ていたり、住宅ローンなど多額の負債を抱えている家計の場合、キャッシュフロー表だけでは問題点が発見できない可能性があります。そのため、個人(家計)の資産状況の分析にはバランスシートが不可欠となります。 

 

バランスシートは、「総資産=負債+純資産」を左右対照に表示したもので、総資産から負債を差し引いた残りがプラスであれば純資産、差し引いた残りがマイナスであれば純負債となります。純負債であれば、資産と負債のバランスがとれていないことになります。 

 

バランスシートにおける資産評価は、時価評価が原則となります。相続を前提とした場合のバランスシートでは、相続税評価額により作成することになります。 

  不動産 

たとえば「住宅・土地」の購入代が3,000万円だったとしても、時価が2,000万円であれば、個人バランスシート上は「2,000万円」と記載します。また、その資産価値は資産の部に記載されている「2,000万円」のままではありません。負債の部に記載されている「住宅ローン」の残高が「1,400万円」となっていれば、現在の資産価値は、バランスシート上は2,000万円となっていても実質「600万円」(2,000万円-1,400万円)です(図表参照)。  

 

 保険商品 

養老保険、終身保険、個人年金保険など資産性のある生命保険などについては、満期保険金や死亡保険金の額ではなく、解約した場合の解約返戻金を時価とします。 

  

 有価証券 

株式等の有価証券は、評価日の終値となります。

 

パーソナルファイナンスで老後資金設計

1.老後必要資金の設計

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キャッシュフロー分析から、老後に必要な生活資金を把握します。

 

キャッシュフロー分析と併せてご本人からのヒアリングを通して、ご本人(家族)がどれだけのリスクをとって運用できるかという運用の目標設計を立てます。

 

例えば、20年の運用で毎月5万円ずつ投資すると2000万円の目標額では運用利回りは何%必要か。あるいは、想定利回り5%であれば目標額達成のためには毎月何万円の積立投資が必要か、など。

老後資金のほか、他の運用目標でも同様のアプローチとなります。 

 

2.ポートフォリオ作成

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運用目標が決まると、その目標額に合わせた運用利回りからポートフォリオを作成します。

 

期待リターン、想定リスク、シャープレシオ(運用効率の目安)が表示され、モデルポートフォリオが提示されます。

 

モデルポートフォリオは、過去20年間のアセットクラスのデータをもとにして、現代ポートフォリオ理論から抽出された資産配分です。

 

●関連ページ

→ 図解でわかる現代ポートフォリオ理論

  

3.商品評価(投資信託評価)

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ポートフォリオは、基本的に資産のカテゴリーであるアセットクラスで表示されます(「日本株式」など)。

 

では、「日本株式」の中から、どの投資商品を選べばいいか。実際には、投資信託のインデックスファンドやETF(上場投資信託)を選択するのがベターでしょう。コストが低いということと、多くのアクティブファンドの中から市場のリターンを上回るファンドを事前に選ぶのは、プロでも難しいからです。

 

それでもアクティブファンドで運用したい場合、投資信託を保有し続けるか、投資信託を新たに購入すべきか迷うでしょう。その判断の一助となるよう、投資信託の分析と評価を提案しています。単に成績上位、配当金上位、人気上位などの条件だけでなく、多角度から中立的に分析しています。(購入や売却を勧めるものではありません。)

 

※「ポートフォリオ作成」「投資信託評価」は、個別相談においてご依頼をお受けしています。

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