景気悪化の今こそ、金融商品の中身を知る

景気が悪くなれば、物が売れない、売れないから企業業績が落ちる、業績が落ちれば給与がダウンする、そして雇用が削減される、というデフレがまた訪れつつあります。つい、半年くらい前までは原油高騰、物価高騰、消費税アップでこれからインフレ対策をどうしようかと言っていたのが、嘘のようです。確かに、一部では物が安くなり始めているようです。しかし、素直に喜べないのが今の経済状況の不気味さです。同じ半年前までは就職状況は売り手市場ではなかったでしょうか。それが今、「掟破り」の内定取り消しが相次いでいます。

そもそも、通常期でさえ景気の先行きを予測するのは難しいのです。10人のエコノミストがいたら10人の予測が違います。私たちはそうした予測の中身を聞いて考えるというより、たまたまテレビに出た評論家の言い分を鵜呑みにするだけでした。

金融商品についても同じです。儲かると言われると新興国株式ファンド、FX(外国為替証拠金取引)、キャンペーン付き外貨預金、変額年金保険などなど、商品の中身をろくに考えずに「儲かる」「好成績」と言われるままに投資してきました。そして、今は「貯蓄から貯蓄へ」に戻りつつあります。「やっぱり元本割れしない安全資産がいい」、と。

資産運用は、好景気の時も不景気の時もやると決めたときは腰を落ち着けてやることが必要です。安全資産ももちろん、立派な資産運用です。リスク資産と安全資産を景気に合わせてリバランス(金融資産の組み合わせの割合を変える)することも大事です。そして、これからは、もっと大事になることが「商品の中身を知る」ことです。

よく商品を知れ

安全資産の中にも、思わぬ見落としがあります。一例を挙げれば、なぜ円定期預金がこの時期に1%以上の金利(通常0.20.4%程度)が付くか。少し自分でも考え、分からない時は中立な専門家(FPなど。ただし、レベルにかなり落差あり)に聞いてみましょう。金融商品にはどんなものでもリスクとリターンの法則があります。先ほどの円定期預金では、預け入れ条件(金額・期間)、中途解約などの制約とペナルティ、キャンペーン金利と基準金利の扱い、手数料、金融機関の財務状況など、ちょっと調べると金利優遇の中身がいろいろ分かります。もともと1%程度の金利ですから、リスクのある商品ではないのですが、注意も必要です。

また、今の状況では、個別銘柄よりも「市場」そのものに投資するのも一つの手です。たとえばETF(上場投資信託)やインデックスファンドは、日経225など日本の市場を代表する指標に連動する商品です。これから日本の市場全体がどうなるか、それに投資するのも一つのリスクの取り方でしょう。特にETFは手数料が安くて、これからの投資法として考えてみるのもいいでしょう。「市場」に投資する心理的メリットは、相場全体が上がった時は、日本と一緒に喜べるし、下がった時は日本そのものが沈んでいるんだからと、諦めもついて、比較的落ち着いていられる点でしょう。

詳しいことを勉強する必要はありません。最小限を聞いたら、自分で考える習慣を身につけることです。10人の予測のうち1人、つまり10分の1だけを鵜呑みにしたら、また同じ「負け」を体験するでしょう。景気悪化の今こそ、資産運用を考え、始めるチャンスでもあります。まずは腰を落ち着けて、じっくり金融商品との格闘をお勧めします。

 

(2008.12.25)

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